大人になって、ピアノのレッスンを再開して、もうすぐ1年。
そしてずっと憧れだった「英雄ポロネーズ」の練習を始めて4カ月が過ぎました。
日々練習をしていて、「楽しい~」と思う瞬間は確かにあって、
義務的にピアノを弾いていた昔よりも、充実したピアノ生活を送っている実感はあります。
しかし、ピアノがある生活にも、「英雄ポロネーズ」にも少しずつ慣れてきたからなのか、
いろいろとピアノについての課題、というか私が向き合うべき問題も出てきました。
今もすべてに答えが出ているわけではなく、
もしかしたらこの先ずっと悩みながら練習を続けていくものかと思いつつ、
今こんなことを考えながらピアノを弾いてるよ、という備忘録としてまとめました。
体調・体力問題
7月は、13日間で合計22時間練習をしました。
レッスンへは、1度、1時間通いました。
毎回ピアノを練習する時には、手帳を持って行って、気づいたことなどをメモするようにしているのですが、
そのログを見返すと、
その日の練習の出来が、その日の体調に大きく左右されていることが気づきました。
「朝から体がだるい」
「寝不足で頭がボーっとする」
「前日仕事で根を詰めすぎて、腰や太ももあたりが痛い」
そんな日は、なかなか練習にも身が入らず、
集中できないな、弾けてたところが調子悪いな、しんどくて長い時間ピアノの前に座ってられない、
ということが起こります。
もう……若くないんだと……再確認……いやわかってたけど……。
昔は、眠いなぁ~という日はあったけど、体の不調を感じる日なんてなかなかなかった気がします。
ましてやピアノに影響が出るほどなんて。
気を付けていきたいのは次の3つです。
しっかり睡眠をとること
私の体の不調は大体これです。夜更かししない。しっかり睡眠時間を確保する。
睡眠が足りないと本当に頭が働かなくて、
ピアノを弾いていてもただ指が鍵盤の上を滑っているだけの状態になります。
休憩を意識して取ること
私は仕事がデスクワークなので、意識しないと何時間でも椅子に座りっぱなしになります。
長時間椅子に座り続けていると、腰やふとももに痛みが出るようになってきました。
そうなると座ることが辛くて、仕事だけでなくピアノの練習もままならなくなります。
こまめに休憩を取り、椅子から立って、同じ態勢を崩して身体をほぐす。
そうすれば痛みが出る頻度が減ることに気付いたので、意識して実践中です。
ピアノの練習中も、座りっぱなしにならないように、
曲を変えるタイミングや、メモを取るタイミングであえて椅子から立って、少し部屋を歩くようにしています。
体力をつけること
年齢を重ねるごとに疲れやすくなってきました。
前日の疲れが残っていると、練習に身が入らない。
また、その日のピアノ練習の後半になると、疲れて演奏がボロボロになることもあります。
ピアノを弾くには体力がいる!
これを実感しています。
適度に運動をして、体力を維持向上しなければ。
それが日常生活、仕事、ピアノまで、すべてに繋がっている!
ピアノを通して、健康の大切さを痛感している日々です。
ミスを意識しすぎ問題
1曲を、10の部分に分けたとして、
8の部分では、なかなか良い演奏ができたな、と思っても、
残り2の部分でミスタッチをしてしまうと、
トータルで、その演奏は「ミスをしてしまった演奏」ととらえていることに気づきました。
(あ~あの部分やっちゃったな)
と思いながら演奏を終える。
弾いている途中は、ここ綺麗に弾けたな、とか、ここの和音最高!とか感じているのに。
ミスしたところを冷静に分析して、今後の演奏のために生かすのは良いのですが、
もうちょっと良かった部分にも目を向けることができれば、もっとピアノを楽しめるんじゃないか?
と、ふと思いました。
もともとの性格的に、特に完璧主義なわけではないのですが、
なんだかピアノでは特に、悪かったところばかりが印象に残ってしまう。
技術的に100パーセント100点満点の演奏ができるとは思ってないつもりだけど、無意識に目指してしまっているのか?
もっと気楽に、楽しく演奏ができればなぁ。時折自分で自分をすごく追い込んでしまっている気がする。
これはなかなかすぐには変えられない気がするので、
徐々に意識改革ができるように訓練がいりますね。
ピアノの練習は、義務か?趣味か?問題
趣味でピアノ弾いてるなぁ~と実感した日
7月のとある日、仕事が休みで、ピアノを練習する以外に全く予定のない日がありました。
普段、「〇時までに練習を終わらないといけないから、
それまでに今日はこれやって、これやって……」と考えながらピアノを弾いています。
ですがこの日は、全く時間のことは気にせずに、弾きたい曲を弾きたいだけ弾いて、
練習したいだけ練習をしてみよう、と思い立ちました。
月刊ピアノに掲載されている曲を、何曲も弾いたり、
昔の楽譜を引っ張り出してきて懐かしい曲を弾いたり、
すでにマルをもらっている曲を弾いたり。
「英雄ポロネーズ」でも、抜き出し練習を納得いくまで何度も繰り返してみたり。
途中で水分補給して小休憩を挟んだり、月刊ピアノの読み物ページに目を通したりしつつ、
練習を終えたときには、2時間55分経っていました。
いつも1時間半くらいで練習を終えているので、私にとってはとても長い練習時間です。
この日のこの時間、なんだかとても有意義な時間に感じました。
「ピアノを趣味でやってるなぁ~楽しいなぁ~」
としみじみ実感しました。
そしてふと思いました。
(そうなると、普段の練習は、義務感でやってるのか?)
趣味なんだけど、義務?
日々の練習も楽しくて、私にとってピアノはもちろん趣味です。
しかし、時に全然上達しない自分にガッカリするなどの辛い時間があったり、
○時までに練習しなきゃいけない、
週3日練習しなきゃいけない(私の自分へのノルマ)
と思っちゃってる普段の練習は、いったい何なのか……と考えてしまったわけです。
趣味としてもっとピアノを楽しむための義務? うーん……
別にピアノを練習しなくたって死ぬわけじゃないし、
「ピアノ練習しなさい!」と誰かに強制されているわけでもないし、
私が「英雄ポロネーズ」を弾けようが弾けまいが、他の誰に迷惑をかけるわけでもないし。
今現在は、仕事もプライベートもそこまで忙しすぎることはないですが、
これがもっと忙しくなって、その中でピアノの練習時間を捻出したりするようになると、
「練習しなきゃ!」という義務感に追い込まれて、ピアノが嫌になったりする日が来るんだろうか?
心のバイブル「老後とピアノ」に光が
稲垣えみ子さん著の、「老後とピアノ」。
ピアノに向き合う上で、迷った時や気持ちの持ちようを考えるときに、折に触れて読み直している、
私にとって心のバイブルになっている本です。
読み返していると、今の私の心に刺さる文章がありました。
上手い下手だけじゃない、心から惚れ込んだ曲を、自分なりに一生懸命弾く楽しみ。
それこそが、大人のピアノが追求するところなのではないでしょうか。
「老後とピアノ」㈱ポプラ社
あーなんか難しく考えすぎて、大切な根本を忘れていたなぁと。
私は、ずっと憧れていた「英雄ポロネーズ」を弾きたいと思って、
ただそれを弾けるようになるために、日々の練習がしたいんだ、ということ。
もっと「英雄ポロネーズ」の素晴らしさを知って、弾けるようになってみたい。
ただ単純に自分のためです。
忙しい日々の中で、ピアノの練習時間を持つ意味を見失いそうになったとき、
この言葉を心の中に置いて、自分がピアノをやる目的に立ち返ろうと思います。
おわりに
今8月の終わりに、この7月の振返りを書いています。
いろいろとぐるぐると考え込んでいた時期を過ぎて、
たった1ヶ月前のことなのに、ちゃんと少しずつだけど進歩できているなぁと実感できました。
きっといろいろと考えてしまうのが、大人のピアノだし、この先もいろんな壁にぶち当たるんだと思います。
自分にとってのピアノの目的を忘れず、もっと単純に、気楽に、長くピアノと付き合っていけるようにしたいものです。
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