物流センター所長の、仕事とサッカーとアウトドアのブログ

書籍:ペップの狂気−妥協なき理想主義者が生むフットボールの理想形

2018/03/15
 
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サッカー好き、とかく約20年来のバルサファンである私にとって、本屋でグアルディオラについての本を見つけた途端に非常に興味をそそられました。また、現在のサッカー監督におけるマネジメントはビジネスの場面では参考になる部分多々あると思います。
本を読み進めてみると、クライフやグアルディオラ、シャビといったバルサの系譜を受け継ぐ人達の哲学に改めて感銘を受けるとともに、結果がものを言うトップレベルの世界で、それを見事に実践し、素晴らしい成果を残したことの凄さをまざまざと感じました。
また、モウリーニョとの関わりやその他の監督(ファン・ハール、ビエルサ、ハインケス)などについても記述もあり、サッカーファンには楽しめる一冊だと思います。

グアルディオラのバルサでのカンテラ時代からバイエルンミュンヘンを率いたまでの出来事が書かれた本書の中で、いくつか印象に残った箇所を紹介したいと思います。

[クライフが語る、グアルディオラというプレーヤー] 彼を見ていると、自分の事を思い出す。
身体が弱いのなら、頭が良くなければならない。テクニックはいつも必要だし、ボールを早く動かす事、ボディコンタクトを避けることも必須だ。(中略)そういう選手のためには、監督が特別な準備をしてやらないといけない。監督が伝えるべきなのは「君は走りが得意な選手ではない。だから、君が走らないで済むようにチームをオーガナイズするんだ。最も重要な選手は、ボールを動かせる選手だ」

[チャビが語る、思考のスピードについて] 私は恵まれた身体を持っていいるわけでもないから、素早く考えなければならない。
サッカーには2種類のスピードがある。ひとつはメッシが持っている様なプレーの物理的なスピードだ。(中略)
もう一つは頭の中のスピードだ。最高で時速80キロぐらいでしか考えられない人もいれば、時速200キロで考えられる人もいる。私はその時速200キロメートルに近づけるよう努力している。それはつまり、ピッチのどこにいるかを常に理解し、ボールをもらう前に自分がすべきことを既にわかっていることが、何よりも大きな意味を持つということだ。バルサでは、それを小さな頃から学んだ。私が対峙するディフェンダーが99%の割合で自分よりも屈強な選手なのだから、私には、早く考える以外に方法が残されていない。

[グアルディオラのトレーニングメソッド]
ボールを使わないトレーニングはほとんどないと言えるほどボールを使ったトレーニングが組まれていた。そしてそれは、「ほぼサッカーに関する専門的なトレーニングのみが行われていた」という事を意味する。チャビもそれを認めている。
「常に主役はボールだ。トレーニングはすべて、動きを自動化するために行われる」

バルサのトップチームではティト・ビラノバが細部をつめるトレーニングを担当した。パターン化された動きが自動化されるまで、選手たちは多いときでは50回も同じことが繰り返さなければならない。それはメッシも同様だ。彼でさえも、彼がどのような動きをしていたのか、ビデオと図表を使いながら説明される。グアルディオラは何度も何度も手を変え品を変え、選手が動きを身につけるまで繰り返させた。この完璧主義者は、技術的にも戦術的にも選手たちの動きが完璧に自動化されるまで、気を緩めることはなかった。

[チャビが語る、グアルディオラが実践していた理由を説明することの重要性] なぜ我々はこれとあれをしなければならないのか。なぜボールを逆サイドに送らなければならないのか。なぜ、我々はある特定のゾーンで敵にプレスをかけなければならないのか。(中略)ディフェンスラインを非常に高くする様に、サイドバックが前線に飛び出し
相手を抜き去っていく様に、といった指示を選手に与えるというのは一つのやり方だ。だが「なぜ」彼らがそれをしなければならないのか。それを説明する方がずっと効果的だ。
もし選手がそのプレーをしなければならない理由を理解できれば、厳密に指示通り動くだけの選手に比べて、大きな差をつけられるはずだ。

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バルサの哲学としてテクニックだけでなく、インテリジェンスが非常に重要視されている事が改めて理解できました。技術に優れているのは当然で、その時々の状況判断をいかに素早く正しくできるか、いかに頭を使ってプレーするか。
そして、それを徹底的に何度も何度もトレーニングしているからこそ、常に結果が求められる勝負の中で実践できるのだと感じました。
この様な本を読む事により、よりサッカーを見る楽しみが増してきます。
最近ではポジショナル・プレー、ゲーゲンプレッシング、偽9番、偽サイドバック、など様々な用語が使われる様に新たなサッカー戦術が生まれてきていると思います。私自身ももっともっとそれらを勉強していきたいと思います。
とはいえ、時には戦術など難しい事を考えず、純粋によいプレーを観たいと思うこともあります。その様にサッカーには色んな楽しみ方があり、それが魅力なのだと思います。

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