【ネタバレ注意】るろうに剣心ミュージカル観劇【感想】

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ミュージカル『るろうに剣心 京都編』とは?

  • 和月伸宏原作の大ヒット作「るろうに剣心ー明治剣客浪漫譚ー」をミュージカル化
  • 主演:小池徹平
  • 脚本・演出:小池修一郎(宝塚歌劇団)
  • 日程:2022年5月17日(火)~6月24日(金)
  • 劇場:IHIステージアラウンド東京

この記事の注意事項

ミュージカル『るろうに剣心 京都編』の2022年6月11日(土)12:30開演分を観劇してきました。

ネタバレ満載の感想を書いていきます。観劇前の方はご注意ください。

※※※※

この記事を書いている私について。

私はウン十年前、リアルタイムで少年ジャンプのるろうに剣心の連載を追いかけ、夢中で読んでいた原作ファンです。

しかしもう何年も読み返せていないので記憶はところどころあやふや…しかし部分部分の台詞は覚えているものですね。

そして私の観劇歴について。

劇団四季や劇団新感線、東宝のミュージカルは大好きで良く見ますが、

いわゆる2.5次元ミュージカルを観劇したのは初めてです。

(今回でめちゃくちゃ興味を持ちました。今後見ていきたい)

なので俳優さんの知識が薄く、感想で触れる方に偏りがあります。

また、インタビュー記事やパンフレットを読み込んで演出の意図を深く理解したり、何度も繰り返し観劇しているわけではないので、

演出やキャスト側の意図とは違った感想を持っているかもしれません。

そして、この舞台の残念だった部分も書いていますが、決してこの作品や作品に関わった方を批判する意図はありません。

あくまでこのミュージカルを一度楽しんだ、イチ個人の感想として受け取っていただけると嬉しいです

良かったところ、感動したところ

キャラクタービジュアルの完成度の高さ

2.5次元俳優のイラスト。いらすとやさんすごい。

本当にマンガから浮き出てきたかのよう……

キャストの顔、全身から髪型から衣装まで、とても原作に忠実に作られていました。

剣心役の小池徹平さんはもう剣心そのものにしか見えない。

そして私の最推し、比古清十郎様のあのマントを、まさか再現できてさらに着こなせる人が現実にいるなんて。

駒形由美さんとっても綺麗でした。肩と鎖骨周辺から背中にかけてがガバっと開いているあの衣装、とってもお似合いでした。すらっと背が高くて肌が美しかった。

舞台の醍醐味ですが、全身が常に見えているので、衣装や立ち姿全体がキャラクターそのもの、という点は、原作ファンからすると本当にテンションがあがりました。

あの衣装で殺陣をしたり動き回るの大変だろうなぁ。

ハマりまくっているキャスティング

漫画の実写化のイラスト。いらすとやさんすごい。

原作があって、すでに確立されたキャラクターがいて、それを舞台化ですから、

そりゃハマる俳優さんをキャスティングしていくのでしょうが、

ナイスキャスティング!! と拍手を送りたくなるような人がたくさんいました。

まずは作品の顔、緋村剣心役の小池徹平さん

キャラクタービジュアルが発表された瞬間からぴったりでした。

かわいらしいところと、戦いの場面での鋭さの使い分けがすごく良かった。

そして改めてしみじみ歌がお上手だなぁと。

主役でソロで歌う場面が多かったですが、聞き応えがありました。

そして、前述の繰り返しになりますが、私の個人的最推し・比古清十郎様の加藤和樹さん

本当にあなたで良かった。

焦らして焦らして第一部の最後で登場した時は鳥肌ものでした。

言うまでもなく歌も素晴らしく、背が高くて、師匠の威厳がもう立っているだけで体現されていました。

カーテンコールで客席に手を振ってくれていたその姿まで、完璧に師匠でした。

キャスティングしてくれた人ありがとう……。

瀬田宗次郎役の加藤清史郎さんも、宗次郎そのままでした。

加藤清史郎さんは声が特徴的なので、観劇前まではどうかなと思っていましたが、

上手く宗次郎の少年っぽさにハマって、これはこれでぴったりでした。ニコニコかわいらしかった。

斉藤一役の山口馬木也さんも、そこにいるだけで説得力がすごかったです。

幕末を生き延びた斉藤さんの歴史が、山口さんのベテラン感で見事に表れていました。

他にもあげていくとキリがないですが、とてもこだわって選ばれたキャスティングで、

るろうに剣心のキャラクター、世界観を表現しよう!という心意気が伝わってくるようでした。

360°のステージで表現される様々なシーン

2.5次元舞台のイラスト。いらすとやさんすごい。

登場人物が多く、いろんな場面を行ったり来たりするので、

IHIステージアラウンド東京の360°ぐるっと使える劇場は、まさにピッタリだなと思いました。

舞台のセット、これ作るの大変だろうなぁ……と思いながら見ていました。場面の数がとにかくすごいので。

スクリーンや映像でもいろんなシーンが表現されて、とても見ごたえがありました。

残念だったところ

駆け足で進んでいく展開

あの京都編を3時間ほどの舞台にまとめるわけですから、展開がスピーディーで駆け足になっていました。

京都編をギュッとコンパクトにした総集編を、実写で見ているような感覚。

佐之助や斉藤一さんの戦いや、宗次郎の戦いや過去の話、葵屋の戦いなど、挙げればキリがないですが、

あーこの場面をこんなあっさりと!

とか、

この場面もっと掘り下げて見たかった!

ということがありました。限られた時間内に収めるには仕方ないことだと思います。

その分、全体の印象が薄まってしまっているように感じたのは、残念でした。

想像を越えてくる演出がなかった

例えば、不二の大きさとか、宗次郎の縮地とか、安慈と佐之助の二重の極みとか、

到底生身の人間では実現不可能なものがあるじゃないですか。マンガですから。

それを、生の舞台で、どんな風な演出で見せてくれるのかと期待していました。

結果としては、「まぁ、そうするしかないよね」というか……

不二の足音の効果音や周りの台詞で「不二は大きいんだぞ」ってことを表現したり(実際役者さんは大きい方でしたが)、

縮地に関しては、俳優が「できるだけ早く動くこと」で表現していました(プラス周りの台詞での補完)。

もっと映像などを使った、「こう来たか~~~!!!」みたいな唸る演出が見たかった、というのが本音です。

小池徹平と加藤和樹のデュエットが薄い

だって、小池徹平と加藤和樹ですよ。

剣心と比古清十郎ですよ。

このキャスティングが決まった段階で、修行シーンでこの2人の濃厚な二重唱が聞けると思うじゃないですか……!!!

確かに歌ってはいたんですが、修行中に過去の回想シーンが入り、思ったよりあっさりと終わってしまった印象です。

二人が剣を交えるシーンはとても見ごたえがありましたし、

奥義の伝授後、師匠をバシバシ殴りまくる剣心には声を上げて笑っちゃって、とってもおもしろくてお気に入りのシーンではありました。白マントの拒否も。

私が小池徹平さんと加藤和樹さんが好きで、実力のある2人の歌声が好きで、剣心と師匠が好きで、勝手に期待しすぎていただけですが、

ここは個人的に一番残念でした。

テーマとなる曲の印象が薄い

ミュージカルを見ていて、劇中に何度もアレンジを変えて同じ曲が出てきて、

見終わった後、「ああ、思わずこの曲を口ずさんでしまう、頭の中でぐるぐるとずっと流れてる~」

という感覚が好きなのですが、

今回そんな風に強く印象に残る楽曲がなかったように感じました。

二度ほど出てきた、月の曲がそうなるのかな? 良い曲でしたが。

一回しか観劇していませんし、私が音楽をキャッチする感度が低いのかもしれません。

何度も舞台を見て聞いて、サントラを聞き込めば、お気に入りになる曲が出てくるのだと思います。

しかし、一度の観劇では、残念ながら強く心に残る曲がありませんでした。

さいごに

なんだか残念だった部分の方が多くなってしまいました。

しかし、トータルではとても良い舞台でした。

生の観劇は良いなぁと改めて感じましたし、コロナで一度延期になってしまったのが本当に残念だったので、今回無事に開幕して本当に良かった。

感染対策をしながらのお稽古や上演は、本当に大変だと思います。

千秋楽まで、キャストやスタッフの皆さんが健康で走り抜けられますように。

そして、ミュージカル『るろうに剣心 京都編』ですよ。京都編。

ひょっとしてこれが上手くいったら、続編も……!? なんて期待してしまいます。

いやー、観劇は楽しいし、改めてるろうに剣心の原作マンガをじっくりと読み返したくなりました。

最後まで読んでくださった方、どうもありがとうございました。

生の舞台は良いですよね

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